50年ローンの住宅ローンはお得なのかを検証する!【FP監修】

今回は、インスタの質問バコからいただいた質問を記事にしました。

要約すると、このようなご相談でした。

フラット50で契約し、13年の控除が終わったあと借り換えるのが一番お得と聞きましたが、実際のところどうなのでしょうか?

車のローンもあり、合算予定です。

大手HMで契約予定です。

え? 車のローンって組み込めるの?

ぽちざいふ

とよくま

これ重大な契約違反だから、発覚したらそれなりの重い処罰は覚悟しておいた方がいいよ! 仕組みもここでは語らないよ。
たしかに、住宅ローンは家を買うために低金利で長い期間借りれるお金ですからね(汗)

ぽちざいふ

それはさておき、50年ローンからの13年控除後の借り換えが本当にオトクなのかを、実際に検証していきましょう!

長ーくゆっくり返せば、家計的には安定するんじゃないの?

ぽちざいふ

とよくま

確かにそれは間違ってはいないよ! ただ、50年ローンのデメリットは知ってるかな?
ふぁ!?

ぽちざいふ

とよくま

こんな人は、ぜひ記事をお読みください!

50年ローンとはフラット50のこと

本当に50年ローンなんてあるの?

ぽちざいふ

とよくま

フラット50という、長期優良住宅だけが使える住宅ローンがあるよ!

金利に注目してみましょう!

2021年5月現在、1.810%~2.280%で、最頻金利は1.810%です。

最頻値? さいひんち?

ぽちざいふ

とよくま

よくある金利ってことです!

現在の変動金利が0.47%なので、金利の差は1%以上になります。

全期間固定金利(フラット35)でも金利は1.3%なので、0.5%以上の差となります。

とよくま

金利に詳しい人は、この時点でピンとくると思います!

最大のデメリットは借り換えできないケース

とよくま

金利の話はさておき、ぼくはそれよりも最大のデメリットは「借り換えに成功することが大前提」なことです。
え? 借り換えって、たしかもう1回住宅ローンの審査を受けるのと同じなのよね?

ぽちざいふ

とよくま

うんうん、その通りだよ!

年齢が上がれば上がるほど、健康リスクも上がります。

また、借り換え時に同じ年収を維持しているのでしょうか。

とよくま

借り換えの基礎知識はコチラから!

住宅ローンの借り換え 基本の「き」【FP監修】◯百万得するかもしれない!

質問には、

「病気などで借り換えが難しい場合でも金利の低いところを紹介できる」

とありました。

なら安心じゃん! 提携すげー! さすが大手だね!

ぽちざいふ

とよくま

どこに「審査通過も保証します」と書いてある?
ふぁ!?(大汗)

ぽちざいふ

ポイントは紹介するとは言うものの、審査に通るとは言っていないんですよね。

とよくま

ミスリードですねえ……
これ、家づくり初心者が聞くと「あたかも借り換えができる」と感じる一言だよねえ……

ぽちざいふ

もしぼくだったらですが、借り換えに通らない場合はHMが金利の増えた分を保証するという契約書を作りますね。

口約束にできるほどのレベルではないと思います。

とよくま

そもそも、50年ローンは組みませんが……

50年間1.81%で住宅ローンを借りたらのシミュレーション

とよくま

借り換えのツッコミはさておき、実際に50年住宅ローンを組むとどうなるのかを検証してみましょう!
うーん…… 1.81%ってそれほど高い金利と思わないよ? ゆっくり返すにはいいんじゃない?

ぽちざいふ

とよくま

うんうん確かにね! でも決める前に、実際の数字を比べてみよう!
ちょ…… 1700万円も違うじゃない! ちょっと何言ってるかわからない。

ぽちざいふ

とよくま

どうしてここまで金利が増えるかは、純粋に金利だけの問題じゃないのよ。

そう、期間(長い年月)が利息に大きな影響を与えているのです。

金利の公式を思い出してみましょう。

残高に%を掛けるのですが、50年ローンだといつまでたっても元本(残高)は減りません。

その減らない残高に、50年間金利をかけ続け、利息が計算されるのです。

なるほど! 仮に同じ金利でも、期間が短ければ利息は減るのね!

ぽちざいふ

住宅ローン控除の13年間で支払う金利を比較してみよう!

とよくま

次に13年間で支払う金利を比較してみよう!
ローン控除中のお話しですね!

ぽちざいふ

50年ローンだと860万円ですが、35年ローンだと200万円になります。

その差は660万円になります。

とよくま

住宅ローン控除を満額で受け取ったとしても、オトクじゃないねえ。
固定だとどうなのでしょ?

ぽちざいふ

とよくま

そこも大事なポイントよね!

もしかしたら、全期間固定の比較だと計算上はお得になるのかもしれません。

ですが、そもそも相談者さんは、固定金利と変動金利のどちらを選ぶかを決めていません。

とよくま

決める順序が逆なんです。

こうしたテクニックの前に、まずは自分にとってどちらの金利が合っているのか

金利のタイプを選ぶことが、スタートラインなんです。

その結果として、固定なら今回のテクニックで計算上はお得になるのかもしれませんが、変動だと圧倒的に損をすることになります。

とよくま

金利(固定と変動)の案内をしっかりしているかが気になりますねえ……

ではなぜ50年ローンをすすめられたのか?

たしかに…… 何がHMの狙いなのでしょう?

ぽちざいふ

とよくま

ここからは、とよくま独自の解釈のお話になります!

答えは返済負担率マジック&トリック

とよくま

一言でいえば、返済負担率内でより多くの予算が欲しい! だと思います。
返済負担率って、「年収×30%」まで借りれます! みたいな割合ですよね!

ぽちざいふ

とよくま

うん! お金を借りれる(借金できる)割合だね!

年収600万円の30%は180万円になります。

この180万円を

  • 35年払うのか
  • 50年払うのか

期間によって、支払う金額は大きく変わります。

返済負担率って、期間は関係ないの?

ぽちざいふ

とよくま

今の状況だけの判断だね(汗)

つまり「返済負担率的にOKですね!」

とは言っても、その支払いが50年続くのです。

50年ローンだと建築費が増やせる

とよくま

あくまで、とよくまの想像のお話しです!

ぼくは50年ローンの真の狙いは、建築費が増やせることだと考えています。

先ほどの項目で、

  • 50年9000万円
  • 35年6300万円

ここまで予算は変わってきます。

ただ、借り換えの時の返済負担率は考慮しているのでしょうか。

とよくま

ここ、すごく大事なポイントです!

9000万円の住宅ローンが13年後に、35年ローンで組める返済負担率まで金額(残高)が減っているのでしょうか

返済負担率はその他の借り入れも含みます。

  • 教育ローン
  • 車のローン
  • カードローン
  • スマホ

などなど、世の中分割で支払っているものは、すべて返済負担率の影響を受けます

13年後にそれらの他の借り入れを含め、35年ローンは組めるのでしょうか。

とよくま

仮に9000万円だと13年後の残高は、7000万円になります!
6300万を超えてるじゃんかよぅ……

ぽちざいふ

50年ローンの住宅ローンはお得なのかを検証する!まとめ

とよくま

最後にまとめていきましょう!

よく住宅ローンの相談で、

「ああやってこうやって、ああすればお得ですか?」

と聞かれること、たくさんあります。

とよくま

ですが、ハッキリと答えておきます!

住宅ローンはシンプルザベストです!

借りる時には良い条件にこだわりましょう。

一度借りたら、そのまま借り続けましょう。

借り換えや繰り上げ返済という技もあるにはありますが、究極のところ使わないような借り方をするのが最もお得です。

とよくま

そのかわり、借りる時には究極にこだわりましょう!

この記事が、あなたの「住宅ローンで後悔しなかった!」

に、少しでも尽力できればうれしく思います。